原田家 家紋原田 貴司原田貴司 花押エグゼクティブ・コーチ
組織・リーダーシップ開発ファシリテーター

2026年9月2日

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新入社員の早期離職を防止するには?期待値のズレとオンボーディング設計を解説

原田貴司

時間をかけて採用した新入社員が、入社から数か月で辞めてしまう。早期離職の背景には、本人の適性やフォロー不足だけでなく、入社前後の期待値のズレや、職場での関係性、マネジメントのあり方など、組織側の構造も関係しています。早期離職を防ぐには、個別の施策だけでなく、採用からオンボーディング、育成までを一貫して設計する視点が重要です。

1. 新入社員の早期離職の現状と企業が受ける影響

新入社員の早期離職を防ぐには、退職が起きてから個別に対応するのではなく、なぜ定着しにくい状態が生まれているのかを組織全体で捉えることが重要です。まずは早期離職の意味や現状、企業に与える影響を整理し、自社の課題を考える土台をつくりましょう。

1.1 早期離職とは?新卒3年以内の離職を指す意味

新入社員の早期離職とは、一般に入社からおおむね3年以内に会社を辞めることを指します。厚生労働省でも、新卒者の離職状況を「就職後3年以内」という区切りで集計しており、企業が若手社員の定着状況を見る際の一つの目安となっています。

ただし、単に「3年以内に何人辞めたか」を確認するだけでは、十分な対策にはつながりません。入社後のどの時期に離職が起きているのか、採用時の期待値や配属後の関係性、上司とのコミュニケーションなどに共通点がないかを見ることが重要です。

まずは自社における早期離職の定義をそろえ、その背景まで確認できる状態を整えることが、改善の出発点になります。

1.2 新卒の早期離職率データで見る現状

新卒の早期離職は、一部の企業だけに起きている問題ではありません。厚生労働省の調査では、2022年3月卒業者の3年以内離職率は、大学卒33.8%、短大等卒44.5%、高校卒37.9%となっています。

学歴

3年以内離職率

対象年度

大学卒

33.8%

2022年3月卒

短大等卒

44.5%

2022年3月卒

高校卒

37.9%

2022年3月卒

大学卒では、およそ3人に1人が3年以内に離職している計算です。

大切なのは、平均値だけを見て安心したり危機感を持ったりすることではありません。自社の離職率とあわせて、どの部署・時期・関係性の中で離職が起きているのかを確認すると、改善すべき組織上の課題が見えやすくなります。

1.3 早期離職が企業にもたらすコストと影響

新入社員の早期離職による影響は、採用費が無駄になることだけではありません。採用や育成にかけた時間、現場社員の教育負担、欠員を補うための再採用など、組織全体にさまざまな負担が生じます。

主な影響として、次のようなものが挙げられます。

  • 採用広告費や採用担当者の工数

  • 教育や研修にかけた時間・コスト

  • 欠員による既存社員の業務負担

  • 再採用や再教育に必要な追加コスト

  • 周囲の社員の不安やモチベーションへの影響

さらに、同じ部署や同じ上司のもとで早期離職が繰り返されている場合、個人の問題だけではなく、受け入れ方やマネジメント、期待値の伝え方などに構造的な課題がある可能性もあります。

早期離職を単なる「退職者数」として捉えず、組織のどこにすれ違いが生まれているのかを確認することが、防止策を考えるうえで重要です。

2. 新入社員が早期離職を考える主な原因

新入社員の早期離職は、本人の意欲や適性だけで起こるものではありません。入社前後の期待値のズレや上司との関係性、安心して相談できる環境の有無など、組織側の受け入れ方が影響することもあります。ここでは、早期離職につながりやすい要因を構造的な視点から整理します。

2.1 入社前後の期待値のズレ

早期離職の大きな要因の一つが、入社前に抱いていたイメージと、実際の仕事内容や職場環境とのズレです。

たとえば、「若いうちから裁量を持てると思っていた」「成長できる環境だと聞いていた」といった期待に対し、入社後の役割や評価基準が十分に説明されていないと、「思っていた会社と違う」という感覚が生まれやすくなります。

重要なのは、企業側が情報を伝えるだけではなく、双方の期待をすり合わせることです。会社が新入社員に何を期待しているのか、新入社員は仕事や成長機会に何を求めているのかを確認し、認識のズレを小さくしていく必要があります。

早期離職を防ぐには、採用段階から入社後まで一貫して期待値を調整していく視点が求められます。

2.2 人間関係の問題と心理的安全性の不足

職場の人間関係も、新入社員の定着を左右する重要な要素です。ただし、単に「上司と相性が悪い」「相談相手がいない」という個人間の問題だけではありません。

新入社員が、分からないことを質問したり、失敗や不安を率直に伝えたりできる環境になっているかという、心理的安全性の視点も重要です。

たとえば、次のような状態では新入社員が悩みを抱え込みやすくなります。

  • 上司に質問すると迷惑だと感じる

  • 失敗すると強く否定される不安がある

  • 自分の意見を言いにくい

  • 困っていても周囲に相談できない

1on1や相談窓口を設けるだけでは、こうした状態が解消されるとは限りません。制度の有無ではなく、日常的に安心してコミュニケーションを取れる関係性をどうつくるかが重要です。

2.3 上司と新入社員の行動傾向やコミュニケーションの違い

同じ職場で働いていても、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方は人によって異なります。

たとえば、上司は「まず自分で考えてほしい」という意図で距離を置いていても、新入社員側には「放置されている」と受け取られることがあります。反対に、細かく指示を出すことが、相手によっては「信用されていない」と感じられる場合もあります。

このようなすれ違いは、どちらかが間違っているのではなく、行動傾向や価値観の違いを理解できていないことから生じる場合があります。

管理職自身が自分の関わり方の傾向を理解するとともに、新入社員との違いを把握することが大切です。人材理解の共通言語を持つことは、感覚的な「合う・合わない」で判断せず、関わり方を調整するための土台になります。

2.4 採用・育成・マネジメントが分断されている

早期離職の原因は、採用担当者や直属の上司だけにあるとは限りません。採用、入社後の育成、現場でのマネジメントが別々に設計されていること自体が、すれ違いを生む場合があります。

採用時には「挑戦できる環境」と伝えていても、その情報が配属先に共有されていなければ、新入社員が期待していた経験と実際の育成方針に差が生まれます。また、採用時に把握した本人の特徴や希望が、配属後の上司に引き継がれていないケースもあります。

早期離職を防ぐためには、採用・オンボーディング・育成・マネジメントを個別の施策として考えるのではなく、一つの流れとして設計することが重要です。

3. 採用段階から始める新入社員の早期離職防止

早期離職の防止は、入社後のフォローだけで解決できるものではありません。採用段階から仕事内容や役割、働き方について双方の期待をすり合わせ、入社後につながる関係性をつくっておくことが重要です。ここでは、採用から入社までに意識したいポイントを整理します。

3.1 採用時に仕事内容や役割への期待値をすり合わせる

入社後のミスマッチを減らすには、企業が一方的に情報を伝えるだけではなく、応募者との間で期待値をすり合わせることが重要です。

仕事内容や働く環境の魅力だけを伝えていると、入社後に「想像していた仕事と違う」と感じる可能性があります。そのため、実際に任せる業務や最初に求められる役割、成長までに必要な期間なども具体的に共有しておく必要があります。

あわせて、応募者自身が会社や仕事に何を期待しているのかを確認することも欠かせません。

企業側の期待と本人の期待を入社前に言語化しておくことで、認識のズレに早い段階で気づきやすくなります。採用を「人を選ぶ場」だけでなく、双方の期待を調整する機会として捉えることが早期離職防止につながります。

3.2 良い面だけでなく現実も伝えるRJPの考え方

期待値のズレを小さくする方法の一つに、RJP(Realistic Job Preview:現実的な職務情報の事前開示)という考え方があります。

RJPでは、仕事の魅力だけではなく、大変な部分や地道な業務、入社後に直面しやすい課題なども含めて伝えます。

たとえば、「若手でも挑戦できる」という情報だけでなく、最初の数か月は基礎業務を経験することや、成果を出すまでに一定の習熟期間が必要であることまで伝えると、入社後のイメージを持ちやすくなります。

重要なのは、ネガティブな情報を多く伝えることではありません。仕事内容の実態を正しく共有し、「何を期待して入社するのか」を双方で確認することです。

採用時の説明と入社後の実態をできるだけ一致させることが、リアリティショックを防ぐ土台になります。

3.3 内定者フォローを「接点の確保」だけで終わらせない

内定者フォローというと、懇親会や定期面談、会社情報の提供などが一般的です。しかし、接触する回数を増やすだけでは、入社後の定着につながるとは限りません。

大切なのは、入社前から自分自身や周囲との違いを理解し、入社後の関係性をつくる準備につなげることです。

たとえば、DiSC® カタリストやProfileXT®を活用し、行動傾向やコミュニケーションの特徴を可視化したうえで、内定者同士が互いの違いを理解するグループセッションを行う方法があります。

「自分はどのような関わり方を好むのか」「相手によって受け取り方がどう異なるのか」を入社前から知っておくことで、配属後のコミュニケーションにも生かしやすくなります。

内定者フォローを単なる不安解消の場ではなく、期待値の調整や相互理解、入社後の関係性づくりにつながるプロセスとして設計することが重要です。

4. 入社後のオンボーディングを「関係性の設計」として考える

入社後のオンボーディングでは、業務知識や社内ルールを伝えるだけでなく、新入社員が周囲とどのような関係を築いていくかまで設計することが重要です。個別の人事施策を実施すること自体を目的にせず、安心して質問や相談ができ、互いの違いを理解しながら働ける関係性をどのようにつくるかという視点から考えていきます。

4.1 オンボーディングは情報提供だけでは十分ではない

オンボーディングというと、入社時研修や業務説明、社内ルールの共有などをイメージしがちです。しかし、必要な情報を渡すだけでは、新入社員が組織に適応できるとは限りません。

入社直後は、「誰に何を聞けばよいのか」「どこまで自分で判断してよいのか」「上司は自分に何を期待しているのか」など、関係性に関する不安も多くあります。

そのため、業務内容だけでなく、周囲との関わり方や期待される役割まで共有することが重要です。

オンボーディングを単なる研修期間ではなく、新入社員が組織との関係を築いていくプロセスとして設計することで、入社後の戸惑いや認識のズレを減らしやすくなります。

4.2 心理的安全性を高め、質問や相談ができる状態をつくる

新入社員の定着には、分からないことや不安を安心して言葉にできる環境が欠かせません。

たとえば、質問したときに否定されたり、失敗を必要以上に責められたりする経験が続くと、新入社員は次第に発言を控えるようになります。表面的には問題なく働いているように見えても、内側では孤立感や不安が強まっている場合があります。

心理的安全性を高めるには、相談窓口を設置するだけでは十分ではありません。日常的に質問を歓迎する姿勢を示し、意見や失敗を受け止める関わり方を組織内で共有する必要があります。

「困ったら相談してください」と伝えるだけでなく、実際に相談できる関係性をつくることが重要です。

4.3 形成したい関係性からオンボーディングを設計する

オンボーディングでは、1on1やメンター制度などの施策を導入すること自体が目的ではありません。まず、新入社員と上司、周囲の社員との間に、どのような関係性を形成したいのかを明確にする必要があります。

たとえば、新入社員が安心して質問や相談ができる状態をつくるには、相談の機会を設けるだけでなく、質問をどのように受け止めるのか、失敗や意見に対してどのように反応するのかといった、管理職や周囲の行動まで考えることが重要です。

また、新入社員と管理職では、仕事の進め方やコミュニケーションの取り方が異なる場合があります。互いの行動傾向を理解しないままでは、上司の意図が「放置」や「過度な干渉」と受け取られるなど、関係性のすれ違いが生じる可能性があります。

オンボーディングでは、施策の実施回数ではなく、期待される役割が共有されているか、安心して対話できるか、互いの違いを理解して関わり方を調整できるかを確認することが重要です。形成したい関係性から逆算して、必要な仕組みを設計する視点が求められます。

5. 人材理解の共通言語をつくり、マネジメントにつなげる

早期離職を防ぐには、新入社員への働きかけだけでなく、受け入れる管理職や組織側の関わり方も見直す必要があります。人によって行動傾向やコミュニケーションの取り方は異なるため、感覚や経験だけに頼らず、人材を理解するための共通言語を持つことが重要です。

5.1 管理職自身の行動傾向を理解する

新入社員とのすれ違いは、本人の適性だけでなく、管理職側の関わり方によって生じることもあります。

たとえば、結論を早く求める上司もいれば、丁寧にプロセスを確認しながら進めたい上司もいます。自分にとって自然な指導方法でも、相手にとってはプレッシャーや放置と感じられる場合があります。

そのため、まず管理職自身が「自分はどのようなコミュニケーションを取りやすいのか」「どのような場面で相手とのズレが生まれやすいのか」を把握することが大切です。

自分の行動傾向を理解できれば、相手に合わせて伝え方や関わり方を調整しやすくなります。新入社員だけを変えようとするのではなく、管理職側も自分のマネジメントを振り返ることが、定着しやすい環境づくりにつながります。

5.2 アセスメントを人材理解と関係性の設計に活用する

人材理解を個人の経験や印象だけに頼らないためには、行動傾向やコミュニケーションの違いを可視化し、組織内で共有できる状態をつくることが重要です。

たとえば、DiSC® カタリストやProfileXT®を活用することで、本人と周囲が互いの行動傾向やコミュニケーションの特徴を理解するための材料を得られます。

同じ指示でも、簡潔に結論から伝えてほしい人もいれば、背景や理由まで説明されたほうが理解しやすい人もいます。こうした違いをあらかじめ共有できれば、「積極性がない」「扱いにくい」といった主観的な評価を避け、相手に応じて伝え方や関わり方を調整しやすくなります。

また、互いの違いを共通言語として理解することは、質問や意見を伝えやすい関係性をつくり、心理的安全性を高めるための対話にもつながります。

アセスメントは、適性を単純に判定したり、人材を評価・選別したりするためのものではありません。本人、管理職、周囲の社員が互いを理解し、よりよい関係性を設計するための共通材料として活用することが重要です。

5.3 組織内で人材理解の共通言語を持つ

人材理解が上司個人の感覚に任されていると、異動や上司の変更によって育成方針が大きく変わることがあります。

そこで重要になるのが、組織内で人の行動傾向やコミュニケーションの違いについて共通の言葉を持つことです。

たとえば、「本人の意欲が足りない」「上司との相性が悪い」といった個人の感覚だけで判断するのではなく、「どのような環境で力を発揮しやすいか」「どのような伝え方なら理解しやすいか」といった共通の視点で話せるようになると、育成やマネジメントの質をそろえやすくなります。

採用担当者、育成担当者、管理職が同じ視点で人材を理解できれば、採用時に得た情報を入社後のオンボーディングや育成にもつなげられます。人材理解の共通言語を持つことが、採用から育成、マネジメントまでを分断しない組織づくりの土台になります。

6. 原田貴司による新入社員の早期離職防止支援

新入社員の早期離職を防ぐには、個別の施策を増やすだけでなく、採用からオンボーディング、育成、マネジメントまでを一つの流れとして設計することが重要です。原田貴司は、人材開発・組織開発の視点から、期待値の調整や関係性の設計、人材理解の共通言語づくりを支援しています。

6.1 早期離職を個人ではなく組織の構造から捉える

早期離職が起きると、「本人の適性が合わなかった」「上司との相性が悪かった」と個人の問題として整理されがちです。しかし、同じような離職が繰り返されている場合は、採用や育成、マネジメントの設計そのものに原因がある可能性があります。

原田貴司の支援では、1on1やメンター制度といった個別施策の導入を目的とするのではなく、入社前後の期待値にズレがないか、新入社員が安心して相談できる関係性があるか、管理職の関わり方に偏りがないかといった構造を整理します。

採用から育成までの流れを俯瞰し、どこですれ違いが生まれているのかを明確にすることで、自社に必要な改善策を考えやすくなります。

6.2 DiSC® カタリストやProfileXT®を活用して人材理解を深める

原田貴司の支援では、DiSC® カタリストやProfileXT®などのアセスメントを、人材を単純に評価・選別するための適性検査としてではなく、行動傾向やコミュニケーションの違いを理解するために活用します。

本人が自分自身の特徴を理解するだけでなく、上司や周囲も互いの違いを知ることで、「なぜ伝わりにくいのか」「どのような関わり方が適しているのか」を話し合うための共通材料になります。こうした対話を通じて、安心して質問や意見を伝えられる関係性を設計し、心理的安全性を高めることにつなげます。

内定者に対しては、DiSC® カタリストやProfileXT®を活用したグループセッションを行い、入社前から自分と他者の行動傾向やコミュニケーションの違いを理解する機会を設けることも可能です。単なる懇親会や情報提供で終わらせず、期待値の調整や入社後の関係性づくりにつなげることが、この取り組みの特徴です。

こうした人材理解を採用時だけで終わらせず、オンボーディングや配属後の育成、管理職のマネジメントまで一貫して活用することで、組織内に人材理解の共通言語をつくっていきます。

6.3 採用・育成・マネジメントを分断せず一貫して設計する

早期離職防止では、採用担当者だけ、あるいは現場の管理職だけが対策を行っても、十分な効果につながらないことがあります。

採用時に把握した本人の特徴や期待が、入社後の育成担当者や管理職に共有されなければ、せっかくの情報を生かせません。また、管理職によって関わり方が大きく異なる状態では、新入社員の定着も配属先に左右されやすくなります。

原田貴司は、内定者から新入社員、管理職までを分断せず、期待値の調整、心理的安全性を意識した関係性づくり、人材理解、マネジメントを一貫して設計する支援を行っています。

部分的な施策ではなく、組織全体の仕組みとして早期離職防止を考えたい企業にとって、継続的な改善につなげやすい支援です。

7. 新入社員の早期離職防止に関するよくある質問

7.1 質問1:新入社員の早期離職はいつ起こりやすいですか?

早期離職は入社直後から数か月の間に、その兆候が表れやすいと考えられます。

入社後は、仕事内容や職場環境、上司との関係など、入社前には見えなかった現実に直面する時期です。そこで期待していた環境とのズレを感じたり、安心して相談できる関係を築けなかったりすると、徐々に離職への意識が高まることがあります。

そのため、入社後に問題が起きてから対応するのではなく、採用段階から期待値をすり合わせ、入社後のオンボーディングまで一貫して設計することが重要です。

7.2 質問2:新入社員の早期離職防止は何から始めるとよいですか?

まずは、現在行っている施策を増やす前に「なぜ離職が起きているのか」を整理することから始めるとよいでしょう。

たとえば、採用時と入社後で仕事内容への認識にズレがないか、新入社員が上司に質問や相談をしやすい状態になっているか、採用時に得た本人の情報が配属後の育成に引き継がれているかを確認します。

1on1やメンター制度などを新たに導入することが目的ではありません。自社のどこにすれ違いが生まれているのかを把握し、その原因に合った仕組みを設計することが、早期離職防止の第一歩です。

7.3 質問3:小規模な企業でも早期離職防止に取り組めますか?

小規模な企業でも十分に取り組めます。大規模な制度や専任の人事担当者がいなくても、期待値の共有や関係性の見直しから始めることができます。

たとえば、入社前に仕事内容や役割への期待を確認する、上司と新入社員がお互いのコミュニケーションの特徴を理解する、採用時に得た情報を育成担当者へ共有するといった方法です。

重要なのは、制度の数ではなく、採用・オンボーディング・育成・マネジメントがつながっていることです。限られた人数だからこそ、一人ひとりの違いを理解しながら関係性を設計することが、定着しやすい組織づくりにつながります。

8. まとめ:新入社員の早期離職防止は組織全体の設計から考えよう

新入社員の早期離職は、本人の適性や意欲だけでなく、入社前後の期待値のズレや職場での関係性、管理職の関わり方など、さまざまな要因が重なって起こります。

そのため、1on1やメンター制度といった個別の施策を増やすだけでは、十分な対策にならない場合があります。重要なのは、採用時の期待値調整からオンボーディング、育成、マネジメントまでを分断せず、一つの流れとして設計することです。

また、新入社員と管理職それぞれの行動傾向やコミュニケーションの違いを理解し、組織内で人材理解の共通言語を持つことも、すれ違いを減らすうえで役立ちます。

早期離職が続いている場合は、退職した本人だけに原因を求めるのではなく、組織のどこで期待や関係性のズレが生まれているのかを見直してみましょう。自社の課題を構造的に捉え、採用から育成まで一貫した仕組みを整えていくことが、長期的な人材定着につながります。

新入社員の早期離職防止を、組織開発・人材開発の視点から支援

原田貴司は、人材開発・組織開発の視点から、入社前後の期待値の調整やオンボーディング、管理職との関係性、人材理解の共通言語づくりまで一貫して支援しています。

DiSC® カタリストやProfileXT®などのアセスメントも活用しながら、個別の施策を導入するだけではなく、採用・育成・マネジメントがつながる組織づくりをサポートします。

早期離職が続く原因を整理したい、現在のオンボーディングや育成体制を見直したいという企業は、まずはご相談ください。

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